過去ログ - 【ワールドトリガー】冷見「解散……しちゃうのかな?」【二宮隊の夏】
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13: ◆jPpg5.obl6[age]
2016/11/20(日) 10:30:38.05 ID:UJcK9QmZ0
「やめてください!」

ひゃみさんが声を荒げるのを見たのはそれが初めてだった。

事件は1時間ほど前に起きた。前述の通り二宮さん、犬飼先輩、僕、ひゃみさんの四人は退去を命ぜられた作戦室の整理を、皆一言も交わさずに黙々と、いや鬱々と行っていた。とは言うものの、(今となっては皮肉でしかないのだが)二宮隊の作戦室はそのシンプルさでA級1位と噂されるほどである。各々のちょっとした私物を段ボールにしまえばそれで終わりである。僕がちょうど、プレシオサウルスの模型を緩衝材(いわゆるプチプチ)で包んでいる時だった。
以下略



14: ◆jPpg5.obl6[age]
2016/11/20(日) 10:31:36.51 ID:UJcK9QmZ0

「ドサッ」

無音の室内で突如発された無造作な音は、ほか三人の注目を集めるには十分だった。みると、二宮さんが大きなビニール袋に鳩原先輩の私物を乱雑に入れていた。

以下略



15: ◆jPpg5.obl6[age]
2016/11/20(日) 10:33:20.85 ID:UJcK9QmZ0
「……あ〜、あとは俺がやっとくから、辻ちゃんはもう帰りなよ」

犬飼先輩である。

「え、でもー
以下略



16: ◆jPpg5.obl6[age]
2016/11/20(日) 10:34:22.98 ID:UJcK9QmZ0
その足で僕は迷い無く玄関を目指して走る。玄関の前にはふらふらと生気無く歩くひゃみさんの姿があった。彼女は外の激しい雨にすら気付いていないのだろうか、傘すら持たずに、自動で開いた扉から出ようとした。

ほとんど反射的だった。僕は一気に彼女に駆け寄るとその左腕を?んで引き止めていた。彼女は驚いた顔をこちらに向けたが、僕自身もまた、自らの行動に驚愕していた。混乱する司令塔が、から回る口にやっとのことで発させた言葉は、

「……か、かぜ、ひくよ」
以下略



17: ◆jPpg5.obl6[age]
2016/11/20(日) 10:38:23.23 ID:UJcK9QmZ0
今、思い出しても、あの時と同じように顔が火照る。曇天による仄暗い車内の中で僕はふと、左肩に微かな重みを感じた。目を移すとひゃみさんは僕の肩に頭を預けて、寝息をたてていた。僕は身体を硬直させ、より一層頬を赤らめるのだった。

熱を冷ますべく再び窓の外に目をやる。
雨は、まだ止まない。

以下略



18: ◆jPpg5.obl6[age]
2016/11/20(日) 10:39:11.43 ID:UJcK9QmZ0
辻 新之助

年齢 16歳
誕生日 8月16日
身長 178cm
以下略



19:名無しNIPPER[sage]
2016/11/20(日) 11:23:28.79 ID:I3lJmXNg0
氷見・・・


20:名無しNIPPER[sage]
2016/11/20(日) 20:02:49.00 ID:7+2wWHntO
二宮隊これから本編で出番増えそうだから楽しみ


21:名無しNIPPER[sage]
2016/11/21(月) 17:16:56.72 ID:tKvGZj8/0
大きなビニール袋持ってる二宮さん想像したらワロタwwwwww


22: ◆jPpg5.obl6[age]
2016/11/21(月) 21:49:00.15 ID:UwcgPM0X0
もぎゃwwwスレタイでヒロインの名前間違えるとか…
続けます


23: ◆jPpg5.obl6[age]
2016/11/21(月) 21:50:20.59 ID:UwcgPM0X0
週明けの学校初日昼休み、僕と彼は校舎屋上のフェンス前に立っていた。頭上には三日ぶりの青空が、フェンス越しには澄んだ空気に包まれた平穏な街が広がる。




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