過去ログ - 唯「夢みる少女じゃいられない」
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22:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:43:18.10 ID:WwkYnpYs0
「唯ちゃん。結婚や恋愛は見た目だけじゃないわ。澪ちゃんも梓ちゃんも中身が素敵なのよ。だから…」

空になったグラスの氷を鳴らしながら、ムギちゃんは生真面目に言う。

「それじゃ結婚できないわたしたちは、中身がくだらないってこと?」
以下略



23:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:43:45.17 ID:WwkYnpYs0
「そういうわけじゃ……」

「ごめんごめん、くだらない冗談だよ」

「そうそう。くだらない冗談。くだらないくだらない」
以下略



24:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:44:32.54 ID:WwkYnpYs0
「結婚なんてさ、縁だよ、縁」

「なぁ〜にを言ってんのさっ、りっちゃんのくせにぃ。そんなこと言えた立場じゃないでしょうがっ」

含み笑い。
以下略



25:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:45:34.92 ID:WwkYnpYs0
「ダメだよムギちゃんやさしくしちゃ。
 こういうのはね。ちゃーんと事実を突きつけてあげないといけないの。
 そうしてあげないとね、事実を認識できないでしょ?
 どーゆー行為が“キモい”のか、しっかりわからせてあげるのがりっちゃんのためなんだよ……うん」

以下略



26:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:46:47.96 ID:WwkYnpYs0





以下略



27:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:47:19.80 ID:WwkYnpYs0
いきおいよく扉を開き、敬礼してみせる。
唯隊員、無事生還しましたっ! ……バッカみたい。

りっちゃんは眉を八の字にして、呆れたように笑った。



28:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:48:06.00 ID:WwkYnpYs0




東京の夜は心なしか、涼しく感じる。
以下略



29:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:48:46.53 ID:WwkYnpYs0
唯ちゃん、平気?
平気だよ。ムギちゃんこそ、平気なの?
わたしも平気。

ほんのりと桃色に染まった頬で、ムギちゃんは答えた。
以下略



30:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:49:27.93 ID:WwkYnpYs0
通話を終えて戻ってきたりっちゃんは、手を繋いだわたし達を見て呆れたように笑った。

仲いいなー、おまえら。

そうだよ、わたし達、なかよしだよ!
以下略



31:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:50:10.34 ID:WwkYnpYs0
最寄駅の改札口までムギちゃんを見送り、明日の集合場所と時間を再確認して別れる。
改札を抜けた後も、ムギちゃんは二回三回と振り返っては手を振り、一度姿が見えなくなってからもひょっこりと顔を出して手を振った。
そうこうしてる間に終電がホームへ滑り込む音が響き、ムギちゃんは最後に“また明日ねー!”と慌てた様子の大声で別れを告げ、駆け出した。
ふたりきり、残されたわたしたち。

以下略



32:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:50:55.36 ID:WwkYnpYs0
大通り沿いのローソンに入り、買い物を済ませる。
飲みたかったピルクルは置いてなくて、しかたなしに飲むヨーグルトで我慢。…まぁいいか。
店を出てすぐの郵便ポストがあるところを折れて細い路地に入る。
路地を抜けると住宅街。しばらく行くと川にぶつかった。
膝丈くらいの高さのガードレールの、不恰好にへしゃげている部分にいくつか花が手向けられていた。
以下略



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