19:名無しNIPPER[saga]
2016/12/02(金) 23:40:41.45 ID:SUVwnHv40
マスター「いつものコーヒーでよろしいですか?」
少女「はい。 あ、お砂糖は一つで」
マスター「あら、いいのですか?」
少女「はい」
社長「どうしたの? いつもは二つなのに」
少女「それはですね……この前コーヒー豆を食べたんですけど」
社長「えっ? コーヒー豆を?」
少女「はい。 マスターさんが食べていたので」
社長「……え? マスターが? お菓子に乗っかってたとかではなく? 生で?」
少女「はい」
社長「……」
マスター「……」
すっ、とマスターさんが顔を横に向ける。
社長「……嗜好はそれぞれよね。 それで?」
少女「はい。 すごく苦くて、わたし的にはちょっと美味しくなかったんですけど……」
社長「まあ、それは苦いでしょうね……」
マスター「……」
マスターさんは顔を横に向けたまま、こちらを見ない。
少女「そのあといつものようにマスターさんのコーヒーをお砂糖二つで飲んだら、なんだか物足りないような感じがしたんです」
社長「ふうん?」
少女「なので、今日はお砂糖一つにチャレンジしようかと」
社長「……まあ、ある意味コーヒー豆本来の味を知ったということなのかしら」
社長さんはそう言って、コーヒーカップに口をつけた。
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