過去ログ - P「頼む、ほたるを助けてくれ!」茄子「嫌です」
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32: ◆Dr.jM/UHkk[saga]
2016/12/03(土) 22:18:43.13 ID:nKrEHmuR0

硬い地面の上で目が覚める。Pは切迫した表情をしていた。

P「茄子!気が付いたか。もうすぐ救急車が来るからな、死ぬんじゃないぞ!」
上半身を抱きかかえるPの温かさと、自分の血の生暖かさで意識が朦朧とする。
以下略



33: ◆Dr.jM/UHkk[saga]
2016/12/03(土) 22:22:14.80 ID:nKrEHmuR0

それは自分の傷の深さというよりは、ほたるちゃんの心が追い詰められているからだろう。この子の目の前で3度目の事故が起きてしまった。
しかもその内の2回は私が被害者だ。まず間違いなくここから不幸が重なるだろう。

ほたるちゃんの不幸も手の付けられないレベルになってきている。このままでは彼女は2度と立ち直れない。
以下略



34: ◆Dr.jM/UHkk[saga]
2016/12/03(土) 22:23:17.03 ID:nKrEHmuR0

ほたる「ごめん…なさい。茄子ちゃんごめんなさい…!」
自分をひたすら責め立てるほたるちゃんを見て私は一つの決心をした。


以下略



35: ◆Dr.jM/UHkk[saga]
2016/12/03(土) 22:24:47.46 ID:nKrEHmuR0

体質を移し替えるなんで奇跡みたいな話だけど、

私の一番の望みが「ほたるちゃんとPの幸せ」で、
私にとっての不幸が「Pとほたるちゃんを悲しませること」で、
以下略



36: ◆Dr.jM/UHkk[saga]
2016/12/03(土) 22:25:53.79 ID:nKrEHmuR0

茄子「もし…なんて失礼かな」

この子が私を好いていてくれるなんて分かりきっている。
一緒に過ごしてあんなに笑い、私のためにこんなに涙を流してくれている。それで充分だ。
以下略



37: ◆Dr.jM/UHkk[saga]
2016/12/03(土) 22:27:19.56 ID:nKrEHmuR0

茄子「ほたるちゃん、今日はあなたの人生で一番辛い日になるかもしれない。だけど強く生きて。
   あなたが立ち直って幸せになってくれるなら、私は世界で一番の幸せ者なんだから」

ほたる「死んじゃ…嫌だよ…」
以下略



38: ◆Dr.jM/UHkk[saga]
2016/12/03(土) 22:28:47.42 ID:nKrEHmuR0

P「茄子…」
茄子「Pさん、この子を支えてあげてください。理不尽な不幸なんてもうこれっきりです。これからは私の幸運が二人にずっと付いているんですから」
P「何…言ってるんだ!お前の幸運なんかじゃなくて、お前が俺たちと一緒に生きるんだよ!」

以下略



39: ◆Dr.jM/UHkk[saga]
2016/12/03(土) 22:31:17.34 ID:nKrEHmuR0

茄子「私、Pさんのことずっと好きだったんですよ?そんな私から最後のお願いです。…私の分までほたるちゃんを幸せにしてあげてください。」
P「茄子、俺もお前のこと____」

突然、体の底に濃い靄が入りこんだような感覚。直後に五感が消失した。
以下略



40: ◆Dr.jM/UHkk[saga]
2016/12/03(土) 22:32:03.29 ID:nKrEHmuR0

P「茄子!?おい、茄子」
ほたる「茄子ちゃん…!茄子お姉ちゃん!」

不幸にも到着の遅れた救急車のサイレンが、赤い夕暮れの中で空しく響いていた。
以下略



41: ◆Dr.jM/UHkk[saga]
2016/12/03(土) 22:35:53.18 ID:nKrEHmuR0

以上となります。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。


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