29: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/07(水) 22:38:41.87 ID:+F7bQ51XO
…。
「ウヅキちゃん。遠慮するこたないから。今日はここに泊まり」
「…す、すみません…」
「別にずっといてもいーんじゃねーの?元に戻れるまでさ」
「あはは…」
卯月がカズマの家に来て、少し。
彼の家族構成を知るくらいには、仲良くなれた。
現代で言う所の、母子家庭。
それがカズマの家の事情だった。
最も、ここではそういったことは気にするものではないのかもしれないが。
「その服じゃ恥ずかしいんだろ?アタシのお古で良けりゃ着なよ」
カズマの母親から、彼らと同じような民族衣装が手渡される。
それを着るのは少しだけ抵抗があったが、寝間着よりはマシだろうと思い、手に取った。
「あ、ありがとうございます。着させてもらいます…」
「母ちゃんのサイズが合うかー?」
「やかましいよっ!!!」
「ぉ痛っで!!!」
ポカ、と、漫画のような効果音が聴こえた。
こうして軽口を叩くのも、自分に対する気遣いだろうか。
二人のその優しさに、思わず顔が綻ぶ。
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