過去ログ - 穂乃果が失明した
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1:名無しNIPPER[sage]
2016/12/07(水) 14:13:51.50 ID:L14s7/OJo
それに嘆いた海未は矢を天へ向け射ち放ったあと地面に伏した。涙が砂に染み込んでいく。
放たれた嘆きの矢は未だ落下する様子はない。
海未の姿を窓から眺めていた凛も、どうしてこの世界はこんなにも悲しみばかり溢れているのかと、既に湯を入れて十分経過してしまったカップヌードルを片手に涙を流した。
花陽にとって、凛の流す涙は貴重な塩分だ。そうであるにも関わらず、花陽は米だけを食す。

食す。食す。まだ食す。

そうして世界から米が消えるかと思えるほどの時間が経過し、ついに花陽は気づく。気づいてしまう。

南ことりがいない。そう、留学したのだ。

彼女の突然の留学により、アイドル研究部には衣装を一から作れる者がいなくなってしまった。こうしてはいられない、と真姫は絵里とともにことりの乗る飛行機をハイジャック。
航路を変更を指示された飛行機は音ノ木坂学院上空へと向かった。
このとき機長のアルバイトをしていた矢澤にこが、後に伝説のアイドルとなることを二人は知らない。

そして、胸の気球で空の散歩をしていた東條希は確かに見た。

重力と世界中から集まった悲しみの重さで、落下速度を増した嘆きの矢が飛行機に突き刺さる瞬間を。

矢ーん。

その一言だけを上空8000メートルくらいに残し、希は家に帰った。

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