過去ログ - P「輿水幸子は無数に存在する」
1- 20
50: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2016/12/08(木) 21:57:03.23 ID:LNih3IB00
 そして日が暮れ、さらに夜が明けるまで、ノックの音は計3回だった。

 俺はノックの音を耳にすると、すぐさま立ち上がり、幸子へ「どくぞ」と声をかけてから隣室へと移った。
 ドアの開閉音がして、しばらくし、二度目の開閉音を耳にした後に、幸子の部屋の前へと戻る。
 それを3回繰り返した。

 ノックがあったということは、幸子は俺の話を聞いていたということだ。
 それ自体には嬉しさを覚えた。

 ノックとは別に、幸子の母親が一度、夕食を持ってやってきた。
 その時も俺は隣室へと避難していた。
 当たり前ではあるが、俺の分の夕食はなかった。

 幸子が俺の存在を忘れ去らないよう、定期的に幸子へ声はかけるようにしていた。
 もちろん夜間帯は避けた。
 しかし、いまだ幸子からの返事は一度も得られていない。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
160Res/90.21 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice