過去ログ - フレデリカ「怪談ごっこ、その1」
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10: ◆TDuorh6/aM[saga]
2016/12/13(火) 14:55:25.28 ID:Y7jwP/KDO



「大丈夫ですか?フレデリカさんと杏ちゃんは撮影に出掛けてるって、先程文香さんが言っていた筈ですが…」


「…そう、でしたか…?…そうだったかもしれません」


何が何だかよく分からなくなった私は、一度思考を放棄するために話を流しました。
肇さんが私を騙すために嘘を付いた可能性もありますが、表情からしてそれはないでしょう。
ではほんのすこし前に言ったことを忘れてしまう程の記憶力かと言われれば、そんな筈もありません。


…状況が、よく分かりません…


自分を落ち着ける為に、手に馴染む紙を持つ為に、私は再び本を開きました。
特に栞を挟んでいた訳ではないのに、先程と同じページ。
ページの左下には12、右下には15。
ペラッと次のページを開けば、今度は左下に12、右下に16です。


…もしかして、左下が12は固定なんでしょうか…?


一体どんなギミックの本なんだ、と新鮮味よりも呆れを表しながら本を閉じようとして…
私は、信じられない様な光景を目にしました。


「うーん、美味しいねー!文香ちゃんも食べる?」


「いやそれ杏のやつだからね。お土産用のは別にあるから待っててって」


目の前に、先程まで居なかった筈の。
肇さんによれば撮影に出掛けてる筈の二人が、笑って喋っていたのです。




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