3:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/16(金) 17:49:57.96 ID:9I9fV+IC0
そうこうしているうちに、ドアが開いた。
「法子ちゃん、ここにいましたかー!いやぁ、探しましたよー」
「あっ、みちるちゃん!」
「あ、あの……私もいるよ……ふひ……」
「輝子ちゃんも!」
みちるはなにやら手包を持っている。よく見ると、法子が愛してやまないドーナツ屋の箱であった。
「時子さんに法子ちゃんに渡してくれと頼まれまして。一緒に食べていいそうですから、一緒に食べましょう!輝子ちゃんは偶々そこにいましたので、連れてきちゃいました。あははー!」
「連れてこられちゃいました…ふひ……め、迷惑じゃなければ、いいかな…?」
「いいよいいよ!一緒に食べよう!」
法子は勢いよく箱を開けた。しかし、中身は空であった。
なるほど、ここから転送されてきたようである。後で時子さんに謝ることにしておこう。
二人を見ると、空っぽの箱に頭を混乱させているようであった。事情を説明すると、理解してくれたようだ。
「つまり……ここに好きなものを入力すれば、転送されてくる…ってわけか……」
「なるほど。じゃあ、ここにパンと入力すれば、大きなパンが転送されてくるわけですねー!」
みちるは早速、機械の前に座った。
「ものの名前は、パ、ン。場所は……大原ベーカリーです。実家には後で連絡しておけば大丈夫でしょう!あははー!」
ごとん。十秒もしないうちに容器は大きなパンで満たされた。香ばしい香りが鼻を刺激する。焼きたてのようだ。
「あははー!すごいすごい!四角くて、大きなパンですねー。さあ、一緒に食べましょう!」
「そ、その前に……私も親友の机の下から、シイタケくんを転送しよう……大きなシイタケくん……楽しみだな……」
今度は輝子が機械の前に座りった。
ごとん。十秒もしないうちに容器は大きなシイタケくんで満たされた。
「ふひ…大きくなったシイタケくん。これは生じゃ食べられないから、家に持って帰ろう……」
「ふふっ♪じゃあ、食べようか。このドーナツも一緒に食べよう!」
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