過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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◆N7KRije7Xs
[sage saga]
2016/12/28(水) 20:01:10.81 ID:HiFRyoCx0
マリベル「そういえば さ。」
不意に少女がつぶやく。
マリベル「さっき ラグレイから 聞いたんだけど。」
アルス「うん?」
マリベル「いや ね。あんたが ラグレイにしたっていう話。」
アルス「…………………。」
マリベル「あたしたちが 助けられなかった人たちがいるって?」
少年は昼間に自分が男に話したことを思い出していた。
少女は尚も続ける。
マリベル「確かにそうね。目の前で魔物に連れ去られたり 石のまんま治せなかったり。」
マリベル「知らない間に殺された人たちだって たくさんいたわ。砂漠の城も ダークパレスを作った大工さんたちもね。」
マリベル「ううん 人だけじゃないわ。チビィだって もしかしたら 命を落とさずに 済んだかもしれない。」
マリベル「……マチルダさんなんて 今にも 夢に見る始末よ。」
アルス「…………………。」
マリベル「でもね。そんなの ほとんど あたしたちの せいじゃないのよ。」
アルス「…仕方なかった。」
マリベル「そうよ。仕方なかった。」
マリベル「みんなみんな 救ってあげることなんて 神さまでもなければ できないことよ。」
マリベル「いーえ。あの クソじじいですら みんなは 救えなかったじゃない。」
マリベル「アルス。あなたは 神さまを 超えた存在にでも なりたいっていうの?」
アルス「……そんなんじゃないよ。」
マリベル「だったら いちいち 気に病むのも ほどほどにしなさい。」
マリベル「いくら 精霊の加護がついてるからって 人の子である あんたが できることなんて 些細なことよ。違くって?」
アルス「違わないさ。ぼくは ただ……。」
アルス「ぼくは ただ 悔しいだけなんだ。」
少年は押し殺していた気持ちを吐き出すようにぽつりぽつりと語りだす。
アルス「あの時 ああしていれば 救えた命が いくつあった? …ってね。」
アルス「仕方ないことだなんて わかってるさ。ぼくは ただの 漁師の息子なんだ。」
アルス「でも……こわいんだ。」
アルス「いくら 強くなったつもりでも 知らないところで 大切な人が傷ついているのに 助けることができない。」
アルス「今 この瞬間だって どこかで 誰かが 傷ついているかもしれない。 ぼくの 大切な 人が……。」
マリベル「…………………。」
アルス「これから ぼくが 漁に出ている間だって いったいいつ 何が起きるか わからない。」
アルス「だから 本当は きみを 連れていきたい。」
アルス「……マリベル。きみを 失ったりしたら ぼくは…っ!?」
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