過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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653: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/13(金) 20:12:51.71 ID:ZKa88jEr0



*「ここで 何をするんだ?」



人がいなくなり静まり返った広場の隅、つまりもともと彼が立っていた場所までやってくると、
少年は袋の中から何やら丸い鏡と液体の詰まった小瓶、それから砂の入った小さな透明の袋を取り出した。

*「それで どうする気だ?」

アルス「成功するかは わからない。でも かけてみてくれないかな。」

*「…………………。」

彼は無言で頷くと元立っていた位置で固まる。

アルス「最初にこれだ。」

そう言うと少年は近くにあった椅子を持ってきてその背もたれに鏡を立てかける。

アルス「何が見える?」

*「オレだ。どういうわけだ? 鏡の中のオレは 動いていないぞ。」

アルス「…わかった。」

少年はそれだけ言うと、今度は彼の元までやってきて語り掛ける。

アルス「上に乗ってもいいかい?」

*「……かまわんが。」

アルス「ありがとう。」

そう言うと少年は小瓶と袋を持ったまま彼の体を昇り、頭の上に立ち上がる。

アルス「重たくないかい?」

*「大丈夫だ。」

アルス「……それじゃ いくよ。」

*「…………………。」

少年が振り落とされないように腕だけで返事をすると、それっきり彼は黙り込む。



アルス「天使の涙よ 彼を元の姿にしてくれ!」



そう言うと少年は小瓶の蓋を開けて数滴、彼の頭にそれを振りかける。



*「むお……。」



アルス「そして 時の砂よ 彼の時間を 巻き戻してくれ!」



そう叫んで袋の中の砂を思い切り彼に向かって振りまいた。



*「おおおおおお……!!」



彼と少年の周りの空間だけが歪み始め、辺りは不思議な空間に包まれていく。

アルス「うっ……!!」

撒きあがる時の砂とぐらつく景色に少年は思わず彼の頭を降りて目を閉じる。



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