過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
↓
1-
覧
板
20
701
:
◆N7KRije7Xs
[sage saga]
2017/01/14(土) 18:45:51.02 ID:I8BPs1sh0
マリベル「……ねえ アルス。」
アルス「ん?」
しばらくそうして少女の鼓動を感じていた少年だったが、不意に少女に呼ばれて顔を上げる。
マリベル「これから どうするの?」
アルス「これから……?」
マリベル「ボルカノおじさまには このこと まだ 言ってないんでしょう?」
アルス「うん……。」
マリベル「いいの?」
アルス「…………………。」
アルス「……怖いんだ。」
マリベル「なんて言われるかが?」
アルス「きっと 父さんは ぼくが 自分と血のつながりのない子どもだって知ったら 傷つくだろう。」
アルス「父さんだけじゃない 母さんもだ。たいへんな思いをして 産んで育てた子供が 赤の他人の子だった なんて 知ったら……。」
アルス「その時 ぼくは なんて言ったらいいか わからないんだ。」
マリベル「…………………。」
絞り出すようにして吐き出された言葉が部屋の空気の中に溶けていく。
アルス「…………………。」
マリベル「…あたしは さ。」
マリベル「あの二人なら きっと あなたのこと わかってくれると思うな。」
アルス「えっ……?」
マリベル「だって あなたは 本当の両親が誰かを 知っても ボルカノおじさまの元で生きるって 決めたじゃない。」
マリベル「あなたは それでも あの二人のことを 本当の両親だって 思ってたからこそ 海賊じゃなくて 漁師になるって 決めたんじゃないの?」
マリベル「……だから 夢を叶えたんじゃないの?」
アルス「そう… そうだけど……。」
マリベル「……それに。」
そう言って少女は少年の頬に両手を添え愛おしげに微笑む。
マリベル「もしも あなたが 勘定されちゃったとしても あたしは あなたについてってあげるから。」
アルス「ま マリベル……!?」
マリベル「だから 勇気を出して アルス。」
アルス「…………………。」
アルス「…………………!」
少年はしばらく呆気に取られたように少女を見つめていたが、
やがてその目に色が戻ると拳を堅く握り、力強く頷いてみせた。
マリベル「さあ いつまでも ここにいちゃ 宴に遅れちゃうわ!」
アルス「うん 行こう! みんなが待ってる。」
そう言うと少年は少女の手を取って甲板へと歩き出すのだった。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/1492.79 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1482503750/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice