過去ログ - 輿水幸子「クリスマスと小箱」
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5: ◆9CUtNS6CZQ[saga]
2016/12/26(月) 21:39:24.15 ID:nIhBSUOf0


「すみません遅くなりましたちひろさん!!これには重要な訳が!!」


人が去り静まり返った事務所に似つかわしくない大声にを聴いて、脈が少し速まった気がした。

扉を勢いよく開け一直線にちひろのもとへ向かった彼の眼には、ソファに座る幸子は映らなかったようだ。

PCの電源を落としていたちひろへの言い訳曰く、どうやら彼はライブ終了後イブ・聖を女子寮に送り届ける際に寄り道をしていたところ、
公園で甘味を頬張りながら歌を口ずさんでいた聖に子供たちが寄ってきて、即席公園クリスマスライブを見届けるうちにこんな時間になっていたそうな。

不覚にも携帯電話の充電が切れてしまい連絡が出来なかったという彼だったが、そこまで手が離せない状態だったのだろうか?
しかし幸子は信じていたしちひろも信じていた。普段の彼の行動から見える人徳だろう。

ようやくちひろに許しを貰ったのか、彼の言い訳と謝罪のマシンガンがようやく止まった。そういえば、と幸子は一計を案じた。
彼はまだこちらに気づいていない。このタイミングでこっそり近づけば、彼を驚かせられるはず。
仕舞いかけた小箱を取り出し、ブーツが音を立てないように、細心の注意で忍び足。



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