82:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 23:15:08.82 ID:Hhhi1HzW0
──あの人には、私と同じモノが視えている。
??「九つ!」
着物の女性は瞬く間に周囲の人をバラバラに両断していくと、最後に残った一人にナイフを投げつけます。
ペーパーナイフが線の密集した場所──つまり点に突き刺さると、刺された人は灰となって消えていきました。
??「これで十!」
この場にいた全ての人を切断したというのに、彼女の通った後には、腕の一本すら転がっていません。
投げつけたペーパーナイフをゆったりとした動きで拾い上げると、着物の女性はそれをまじまじと見つめて観察しました。
??「へえ……トウコのやつ、こんな上物を隠し持ってたんだ。どうせ面倒事になるのなら、こいつを報酬にしてくれたら良かったのに」
花陽「えっと、その……」
??「ああ、わかってる。こいつはお前のだ──オレだって人の得物を無暗やたらに奪ったりなんかしない」
手渡されたペーパナイフを仕舞って、改めて眼の前の女性と向き合い、深々と頭を下げました。
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