過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―5―
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga]
2018/02/15(木) 18:16:49.56 ID:YSodv2Da0
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「あのね、私の中にある乙女の純石が震えているの」
「えっと、もう一回話してもらっていいかな?」
椅子に拘束されながら、あたしは目の前に立つオフェリアにもう一度話すように促す。
朝、少しばかりの自主練を終えてやってきた王城、狙いはもちろん可愛い女の子の観察である。この観察を行うことで、あたしは毎日の幸せ成分を補充しているのだ。
いい男を見るとやる気が出ると言っている門兵のシャーロッテさんには悪いけど、あたしからすればシャーロッテさんみたいな綺麗で可愛い女の子を見た方が、俄然やる気が沸いてくる。立て続けに可愛い女の子を見てモチベーションを高めて、こうしてゴールにやってきたというわけ。
そのゴールはなんともくぁわいいレースがあしらわれたルームプレートの場所、今日も最高の可愛いさ、それを満喫して一日を始める、はずだった……。
叩いた扉からは何の音もなく、捻ったドアノブからはくぐもった施錠の音、そして極めつけに通りかかったメイドから、フォレオは朝方にお出かけになったと知らされた。
こうしてノルマは達成されなくなった。でも、仕方ないよねと、半ば諦めて反転したところ、視界を奪われた。
そして、気づけばエポニーヌの部屋にいて今に至る。
そこにはエポニーヌとオフェリアがいて、フォレオが出掛けているのに二人がいることに疑問が浮かんだ直後に、先ほどの説明を受けた。
「由々しき問題だよ。フォレオが私を置いていくなんて……」
「あの、フォレオの彼女か何か?」
「そうね、本当に由々しき問題だわ。これじゃ、毎日の日課が台無しよ。いつも、朝早くから門に立っている衛兵、何気ない挨拶から始まった禁じられた恋……そして二人は朝日に互いを重ねながら……うふふっ」
「うん、やっぱりエポニーヌの考えはあたしに理解できないよ」
オフェリアとエポニーヌ、二人とも平静を装っているけど、それが出来ているようには思えない。
オフェリアは魔石を床に散りばめて何かを占っているらしく。エポニーヌに至っては、何だろう脳内で何かを考えているみたい、多分あたしには理解できないことだろう。
で、そんな理解できないことを考えるより、今この状況を考えることの方が有意義なのは間違いなく、あたしはとりあえず現状を二人に確認する。
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