過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―5―
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975: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/03/11(日) 19:02:34.24 ID:YQSvpWbd0
「そうね、例えばサクラ王女にとって月が大切なものではないから、そういうことだったりはしない?」
「大切なものじゃないですか?」
「ええ、私にとって敵の命がどうでもいいものであるように、サクラ王女にとって月はどうでもいいもの。だからどこから見ても変わらない、ほら理由になりえるでしょう?」
「え、えっと、そうかもしれませんけど。それはなんだか悲しすぎると言いますか、寂しいと言いますか」

 サクラ王女の言いたいことはわかる。すべての物を二つに分けてしまったら、それは興味のある物と無いものになってしまう。極論ではあるけど、世界は多分これだけで成り立っているはずだ。考えて見ればとても寂しいことかもしれないけれど、私にはそれくらいの分別で丁度よかった。
 私の考えを口にするとサクラ王女は少しだけ唸って考えていたが、やがて降参するように肩を落とした。

「ごめんなさい、私にはそういう風に考えることは出来ません。でも、どういう風に思うべきなのかもわからなくて……」
「ふふっ、サクラ王女にはまだそういうのは早いのかもしれないけど、いずれわかる日が来るはずよ」
「そ、そんなものなんでしょうか」

 それに私は、そういうものなのよと答えた。


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