過去ログ - 安価で小説書きたい案をください……
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20:名無しNIPPER[saga]
2017/01/09(月) 10:57:26.73 ID:UN4aCHfs0


シャカシャカシャカシャカ

歯間に無様に挟まった海苔を綺麗に磨き落としていく。

「やっぱ毎日コンビニの弁当じゃな……」

母親が毎日作ってくれた料理のありがたみを実感した瞬間だった。
空き箱となった海苔弁をゴミ袋に投げ捨ててカッターシャツに着替え始める。

「今日からか」

……それは今年の6月のことだった。その日は丁度俺、 鬼塚 鋼 (おにづか はがね)の17才の誕生日だった。
鬼塚の家系といえばヤのつく方々の間では有名で鬼塚組なんて言われていた。そんな泣く子も黙る鬼塚組の次期総長と謳われていたのがそう、一人息子の俺だった。
そんな俺の17才の誕生日だということで馬鹿みたいに騒ぎ出した親父達。

「もう嫌だ」

俺は我慢の限界で飛び出した。
俺は好きでこんな家に産まれた訳じゃない。そう、今までずっと我慢してきたんだ。
鬼塚という名前だけで周囲に気を遣わせ、鬼塚というだけであいつは怖いやつなんだなどとレッテルを貼られる。

「(それに俺は……)」

床に転がった『女性もの』の雑誌をタンスの奥にしまい込んで俺は玄関口に立った。



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