過去ログ - 安価で小説書きたい案をください……
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37:名無しNIPPER[saga]
2017/01/09(月) 12:26:34.35 ID:UN4aCHfs0
「ちょっと気持ち悪いのよあんた。周りの子達はあんたのこと鋼キュンだのなんだの言ってこそこそ話してるけど」
その大声と、フンっと胸の下で手を組む仕草に、ザワザワと周りの男子生徒の目が釘付けになる。
「これは立派なセクハラよ!」
ーーそうやっていきなりコ◯ンくんのように指を突きつけて的外れな事を言ってくる錦野に呆気に取られていた鋼だったが。
「ぷ、くくっ、ハハハ!」
急に笑い出した鋼。周りの生徒も驚きに目を見開いている。
「な、なんなのよ」
「いや、ごめん。だって…ぷくくく」
これが笑わずにいられるだろうか。なぜなら今まで鋼は人生の中で、誰かに暴力や暴言を吐かれる事などなかったのだ。鋼の周囲には愛想笑いを顔に貼り付けて鋼を避ける人間ばかり。彼らの目には鋼ではなく、鬼塚組しか映っていなかったのだ。
それがどうだーーコロコロと転がって足に当たる消しゴムを見ていっそう吹き出す鋼。
「あ、あんたおかしいんじゃないの!?」
大声で怒鳴って出て行く錦野。その瞬間 あ。まずったな と感じる鋼。なぜなら彼女は鋼の事情など知る由もない。ーーそしてそれは当然彼女ではなく周囲の生徒も……
「(絶対へんな奴だと思われたーー)」
周囲の生徒の顔を見るのが怖い、きっとみんな編入してきた 鬼塚 鋼 はヤバいやつだって思ったに違いな……
パチパチパチパチパチパチっ!
「え!?」
それは気持ち悪いだとか変質者だとかそういう罵倒ではなく、確かに賞賛の拍手だった。
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