382: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:13:10.29 ID:AHr53rOv0
山雲は青葉を直視して、懇願する。青葉はそんな山雲を、無表情で、見つめる。
そして、首を横に振った。
383: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:13:55.88 ID:AHr53rOv0
山雲は気を取り直し、再び作業にとりかかる。どの野菜を、どれだけ作るか。
さっきまでは、ページをめくるたびに心が踊っていたが、今はそうではない。
384: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:14:28.69 ID:AHr53rOv0
山雲は何もない部屋の床に正座し、事務的にページをめくり、育てる野菜を決めていく。
その背中は、とても悲しそうであった。
385: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:15:07.84 ID:AHr53rOv0
「朝雲姉・・・どうしたの、こんなところに」
「山雲こそ、なんでこんなことを・・・」
386: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:15:36.89 ID:AHr53rOv0
朝雲はそのまま、山雲の胸の前で手を重ねる。
後ろから抱きつくような格好になる。
387: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:16:16.28 ID:AHr53rOv0
・・・・・・2人の間に、沈黙が流れた。
そして朝雲は、山雲の言葉に、息を吸い、小さく、ため息をついた。
388: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:16:57.99 ID:AHr53rOv0
「私が座学やったり、トレーニングしたり、本を読んだりするのは、暇だからなの。
改二実装とかはさておき、今更、主力になることなんてないわ・・・多分」
山雲はぽかんとしながら、同じ格好で、朝雲を見る。
389: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:17:40.88 ID:AHr53rOv0
朝雲の顔が、一気に赤くなった。山雲は依然として、ぽかんとしていた。
そして、数秒遅れて朝雲の言わんとすることを理解し、笑い出した。
390: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:20:37.68 ID:AHr53rOv0
朝雲が、家庭菜園に加わった。計画が、再び動き出した。
山雲は朝雲に、現在の段階を説明する。
391: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:24:23.33 ID:AHr53rOv0
「あっ、今、何時くらいかしら? 食堂が混むわ!」
2人は議論を一時中断し、駆け足で、食堂に向かう。
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