487: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/19(日) 14:03:55.95 ID:ZIrYiIaw0
「すごいです、北上さん! 練度ですか・・・私は最近、秘書艦を担当することがないので、分かりませんが」
「朝潮ちゃんも、結構上限に近かったと思うよ。・・・正確な数字は、覚えていないけど」
488: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/19(日) 14:06:54.74 ID:ZIrYiIaw0
「司令官はそれを、アイ、と呼んでいました。
このためであれば、自分はどんな不利益を被っても良い。そういっていました。
でも、私にはよく分からなくて・・・」
489: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/19(日) 14:07:39.67 ID:ZIrYiIaw0
北上は芋羊羹の残りを全部口に入れた。そして、物思いにふけった。
自分はどんな不利益を被っても良い。確かにそうだと思った。
490: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/19(日) 14:08:06.27 ID:ZIrYiIaw0
朝潮は自分の言ったことに、混乱し、頭を抱える。
北上は、朝潮の口からケッコンカッコカリという言葉が出た時、口の中の芋羊羹を吐き出しそうになった。
491: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/19(日) 14:08:41.97 ID:ZIrYiIaw0
「朝潮ちゃん、そろそろ出ようか。ちょっとゆったりしすぎちゃったね」
「は、はい。ごちそうさまでした」
492: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/19(日) 14:09:08.86 ID:ZIrYiIaw0
その日の夕方、北上は夕食を2人分、執務室まで運ぶ。提督との会議である。
食事中は、1言も離さずに、淡々と食事を済ます。そしてまた、会議に戻る。
493: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/19(日) 14:09:54.07 ID:ZIrYiIaw0
「・・・そういうのは今は無理だ。何度言ったらわかる。
それに、お前も今はできる状況ではない。それは、鳳翔が証明してくれたことだ」
提督を無視して、北上はベッドに歩み寄る。提督は身を構える。
494: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/19(日) 14:10:30.47 ID:ZIrYiIaw0
「・・・あたしはね、怖いの。私はちゃんと、人間なのかって・・・なんというか、
子供ができて、大きくなってほしいの・・・ちゃんと、人間であってほしいの・・・」
提督は、北上の震える背中を、擦る。北上はさらに、提督に近づく。
495: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/19(日) 14:11:12.81 ID:ZIrYiIaw0
北上は勢い良く、首を横に振る。提督は北上の背中を、さすり続ける。
以前から、決めていたことであった。しかしいざ時が来ると、猛烈な不安がこみ上げてきた。
496: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/19(日) 14:11:45.98 ID:ZIrYiIaw0
提督は、北上の背中をさするのを、静かにやめた。北上は静かに立ち上がった。
そしてゆっくりと、寝室を出て、「失礼しました」と言って、礼儀正しく、執務室から出て行った。
497:名無しNIPPER[sage]
2017/02/19(日) 14:11:54.84 ID:JHBYrHAgO
鳳翔さん妊娠してるのか
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