32:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/20(金) 00:56:06.53 ID:b4qt7MSMo
『恋のゴールは、人によって違うんや。お嬢さんはキスかもしれんけど……キスの先にあるものをゴールとしてる人もおる。きっと大人はそうかもしれん。そしてお嬢さんよりももっと小さい子……キスなんてそもそも知らない子やったら、本能的にしたいと思ったハグをゴールだと思ってる子もいるかもしれん』
綾乃「ふぅん……」
『でもな、ひとつ大事なのは……ここで言ってる “ゴール” っていうのは、“終着点” という意味では決してないんや』
綾乃「?」
『もし仮に、お嬢さんが京子さんとキスができて……京子さんとしたいと思ったことが、ぜーんぶできて……それからもずっとずっと京子さんと一緒に、まるで結婚した夫婦のように一緒にいられたら……そのときお嬢さんは、どう思うかな』
綾乃「ん……えっと……ん〜……すごすぎて想像もつかないけど……」
でも……きっと、
綾乃「そういうひとつひとつの夢が叶うたびに……私、歳納京子のことを今よりもっともっと好きになっちゃう……気がする……」
『……そうしてもっともっと好きになるたびに、もっともっと京子さんに近づきたいと思ってしまう……』
綾乃「そうして近づいて……またひとつ大好きになって……これじゃあ永久に終わらないわ」
そう言うと、アライグマさんは満足そうにうなずいた。
『そう。恋に終わりは……終着点はないんや。その時その時に自分が定めるゴールはあっても、それが叶えばまた次の欲求が生まれる……そしてそれが叶えば、また次』
恋とは……終わりのないもの。
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