過去ログ - 紗枝「シリウスに手を伸ばす」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/20(金) 18:57:59.44 ID:n5zbXUjr0

「おはようさんどす〜」

 会議室にはもう周子はんとプロデューサーはんが居た。
 プロデューサーはんの顔が引き攣っている。
 また周子はんがプロデューサーはんをからかっていたのだろう。

 最近は特に多い。やりすぎはよくないと思っているのだが。

「おはよー」

「おはよう。紗枝も来たことだし、簡単な会議を始めるか。議題は今後の活動について」

 プロデューサーはんに向けて、軽く頷く。
 逃げる口実に使われたことは一先ず置いておく。

「まず基本的には、『羽衣小町』での活動を優先する」

「……わかりました」

 言われたことに理解が追いつかない。

「俺もこれが一番いいと思っている。周子からの要望もあったし、紗枝が同意してくれるなら決まりだな。
 シンデレラガールの仕事は優先せざるを得ないが」

 普通ならあり得ない、はず。
 しんでれらがーるの影響力は絶大で、自らそれを殺すような真似は普通ならしない。

 ――ほんに、何を考えてはりますのやろ?

「周子はんも、好きどすなぁ。こういうの」

「別に熱い展開とかじゃないし。こうしとかないとアタシの……ま、いいや」

 途中で言葉を止めて、右手をひらひらと振る。
 どうせいつもの気紛れだろう。そんなことは、今はどうでもいい。

「のんびりしてられまへんな。ほな、きばりましょか」

「あー、うん、ほどほどにね」

 どうにも、周子はんの気が散っているように見えるが……

「それじゃあ今後のスケジュールの打ち合わせだ。どの仕事を受けるか意見をくれ。
 選ぶだけでもかなり大変だからな」

 そう言って、プロデューサーはんが指差したのは紙の山。
 抱えきれないくらいあるあれが全部出演の依頼だとしたら、そう言いたくなるのもわかる。

 あいどるになってからは必死に売り込まなければ仕事もなかったはずなのに。
 なんだか、遠いところに来てしまったような気がする。

「よし、始めるぞ。時間がもったいない」

 このままで、本当に大丈夫なのだろうか。



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