過去ログ - 無尽合体キサラギ
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156:名無しNIPPER[saga]
2017/01/25(水) 22:18:47.50 ID:RFehJzWso
だが、黒い月はそれをしない。
常に単機で怪ロボットを送り込み、
キサラギと一対一の対戦を試みるばかりであった。
つまり……侵略者の目的はキサラギにある。

ようやく人類は、不可解な蹂躙の理由を見つけたように感じた。
ならばキサラギさえ引き渡してしまえば、地球は支配から解放されるのではないか。
必定、そういう論調も湧き上がったが、その反面、
キサラギを失ってはもはや人類に対抗しうる力は皆無となる。
それはすなわち支配の完成であり、
事実上人類社会の滅亡を意味するのではないかという意見もあった。

結局、ヒントを得て予測を立てたとは言え確信するには情報が足らず、
地球の未来を保証することなど誰にもできないのだ。

だが、戦いの意味さえ懐疑的に論議されるそんな世情の中にあっても、
キサラギは、ただ一途に人類の勝利を信じて戦い続けていた。
今や、キサラギの存在は人類の意地そのものだったのだ。
一方的な支配に屈することなく、地球の住人たる矜持を示し続ける。
名誉のために戦った中世の騎士に似て、
キサラギの戦いとはつまり、人類の希望をつなぐための戦いだったのである。


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