233:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 21:26:48.89 ID:9MPQtGy4o
蒼い鳥の飛翔に促されるように、まずアミがゆっくりと立ち上がった。
呼応するように、一拍置いてマミも立ち上がる。
二人の心音に同調するように脈打つ希煌石。
その輝きに包まれて、アミとマミは祖父の言葉を思い出していた。
『希煌石の輝きが必ず守ってくれる。恐れず進め、お前たちらしく』
『ワシはいつでも見守っておる。
お前たちの行く先を、この先もずっと照らし続けて……』
キサラギが突き上げた腕の先、
ベロチョロからの離脱の折に手のパーツは引きちぎられてしまっていたが、
確かに大空を指し示すようなその先で、
蒼い鳥は星のように輝き、そして弾けるようにして消えた。
それは希煌石に残っていた祖父の思念の欠片だったのか、
それとも希煌石の意志そのものだったのか。
いずれにせよ、言えることは一つ。
蒼い鳥はアミたちを導こうとして今一度ここに遣わされたのだ。
その事実が、アミたちの心を熱くする。
心音のドラムが、打ちひしがれた気持ちを煽るように
高鳴り始めているのを二人は感じていた。
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