311:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 01:43:00.36 ID:4ghH70Iao
両断を防ぐには、本来であれば今すぐにでも
何らかの対処を打たなければならないのだろう。
しかし疲労と酸欠で頭は鈍り、
また「何をしても瞬間移動で対応される」との無意識的な諦観から、
アミも、マミも、キサラギにコマンドを出すことができなかった。
自らの無力さに、悔しさに顔を歪め、振り上げられる鎌をただ見つめることしかできない。
このまま何もなければ、
今イオリがその瞳に思い描いている通りの未来が待っていただろう。
だが――
イオリ『マコト、ヤヨイ……ふふっ。お前たちには悪いけれど、私が終わらせてしまうわ』
笑みを含んだその言葉の直後に振り下ろされた鎌は、
切っ先すらキサラギに触れることはなかった。
イオリ「!? 嘘っ、アズサイズの鎌が……!」
巨大鎌の刃の側面を、キサラギの両掌が挟み込むように抑えている。
それまでのキサラギを遥かに上回る速度でのその動きにイオリの表情は驚愕に染まった。
そしてキサラギは、そのまま捻るように両腕を動かし、
自らを両断するべく振り下ろされた刃を、見事に断ち割った。
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