326:名無しNIPPER[saga]
2017/02/05(日) 20:09:50.04 ID:sKfYX8RPo
唖然として円盤を見上げ続けるヒビキを囲んで、
アニマルロボたちも唸り声を発しながら上空を睨みつける。
タカネの声以外は一切の音もなく、円盤は空中で静止するように浮遊していた。
と、その円盤に動きがあり、ヒビキは反射的に片足を引いて警戒の構えを取る。
円盤はやはり音もなく、ゆっくりと高度を下げ、
ヒビキたちの頭上数十メートル――恐らくはヒビキの声が届く距離にまで降下してきた。
タカネの声が再び、夜の静寂に包まれた地表に静かに響き渡る。
タカネ『さあ、アニマの巫女よ。返事をお聞かせください。
貴女の判断が互いにとって良きものであることを祈ります』
ヒビキ「っ……」
ヒビキは即座に答えを出すことはできなかった。
至宝を渡すわけにはいかない、それは分かっているし、
数ヶ月前にタカネに答えた時と気持ちは変わらない。
だが、タカネの言葉がただの脅しでないならば――
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