390:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 20:10:21.22 ID:NhytkIqso
高く跳躍し、蹴りを放とうとするヒビキの姿が、見開かれたタカネの瞳に映る。
タカネは意表を突かれ一瞬身を固くした。
が、生身であっても並外れた身のこなしを持つタカネである。
一直線に振り抜かれたヒビキの脚は、一瞬前までタカネが居た場所をただ通過した。
そして空振りした直後のヒビキの体に
しなやかな手がそっとあてがわれたかと思えば、
次の瞬間にはヒビキは思い切り、ユキドリルの機体に背中から叩きつけられていた。
ヒビキ「が、はっ……!」
受身を取ることもできずに直に受けた衝撃は肺に達し、
一時的な呼吸困難に陥ったヒビキは敢え無く横たわる。
その胸元からは見覚えのある光が漏れ出しているのが見えた。
巨大なユキドリルの機体を生身で駆け上った身体能力が、
希照石の力によるものだったことは明らかである。
だが自身の求めた宝を前にして、タカネはそこから視線を逸らさずにはいられなかった。
ミキ『ハイパーリッチェーンハンマー……ダブルインパクトーーーーーー!!』
こちらに向けて放たれた巨大なトゲ付きダブルモーニングスターを、
タカネはまっすぐに睨みつける。
その表情にはもはや冷徹さなど欠片も残されていない。
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