4:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:04:19.25 ID:jvzcG60Ao
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耳をつんざくような破壊音は、
のどかさを絵に描いたような郊外の学園の一画から響き渡った。
時は昼休み。
購買部に押し寄せていた生徒たちは本来の目的であるパンには目もくれず、
全員が大きな円を描いて、
破壊された長机とその上に倒れ込んだ巨漢を取り囲んでいた。
眠りから覚めたばかりの熊のようなうめき声を上げる巨漢は、
「番長」などという死語で呼ばれていながらもそれなりに恐れられている。
だがそんな男の前に、鼻唄混じりで進み出てくる二つの影があった。
左右対称の姿、左右対称のポーズ。
鏡写しのような二人は巨漢に対してあまりにも小さく、
しかしながら微塵も臆することなく高らかに名乗りを上げた。
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