410:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 19:52:36.51 ID:daQ+pOgwo
そう言って怒りをあらわにするアミとマミ。
しかしそんな二人のガラスを挟んだ向かい側で、タカネは唇を噛み、目を伏せた。
タカネ「いえ……。ハルシュタインは、卑怯な手など一切使ってはおりません。
寧ろその逆――彼女は自軍の兵が私に敵わぬと見るや、
その軍勢を退けさせ、私との一騎打ちを申し出ました」
その言葉に、三人は驚いてタカネに目を向けた。
今まさに彼女の脳裏には、焼き付けられた当時の映像が再生されているのだろう……
伏せられたタカネの目には、畏怖の念が浮かんでいる。
巨大な飛行艇の開くハッチ。
その隙間から覗く明らかに異質な怪ロボット。
ぎらりと光るゴーグルの先に見えるハルシュタイン達の姿。
笑顔と形容するのも憚られるほどのおぞましい表情……。
『畏れ、ひれ伏し……崇め奉りなさい!』
その言葉が、自分が敵として聞いたハルシュタインの最後の言葉だった。
タカネは鼓動を抑えるようにゆっくりと呼吸し、微かに震える手を胸元で握る。
そして顔を伏せたまま呻くように言った言葉は、
アミたちが無意識に抱いていた期待を無残にも打ち砕いた。
タカネ「そして私は彼女との一騎打ちを受け……為すすべもなく、敗北したのです」
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