608:名無しNIPPER[saga]
2017/03/11(土) 21:43:41.35 ID:kHht+3Bto
それが時空と時間を超えるハルシュタインの能力によるものなのか、
あるいはまた別の要因によるものなのか、それは分からない。
その疑問を口にしようとしたアミたちであったが、
それをまたも洞察したか、制するようにハルシュタインは続けた。
ハルシュタイン『さあ、ここで一つ今度は私から聞いてみよう、キサラギのパイロットよ。
予知の如き予測と読心の如き洞察を可能にするほどの経験は、
果たして何を生み出すと思う?』
唐突なハルシュタインからの質問に、アミとマミは眉をひそめて顔を見合わせる。
そんなことを想像したこともなければ、
しろと言われてできるようなものでもなく、答えられるはずもなかった。
しかしハルシュタインはそれも分かっていたように、
数秒の間を空けたのち、
ハルシュタイン『……絶望だよ。私は理解したのだ。希望とは“無知”の中にこそ宿るものだと。
全てを知り尽くした私は、この世界そのものに、絶望した。
如何なる奇跡も宇宙的事象から見れば些事に過ぎず、
世界の全ては取るに足らぬ、路端の石とまるで変わりはないのだとな』
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