過去ログ - 未来人「少し先の未来で、待ってるから」
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27: ◆zsQdVcObeg[saga]
2017/02/03(金) 20:43:25.33 ID:Nr4cjnOQ0
 視線が未来人に集まる。

 彼女は跳び箱の上で再び体育座りをして、独り言のように言った。

「作戦は人に見られたらいけないから、夜になる。だから、どこの門も閉まることになる」

 言われて初めて気づいた。うっかりしていた。

 夜になると、東、西、南方面にある門は、すべて人が入れないように閉まってしまう。北に至っては、ブロック塀で覆われていて、入り口になる隙間すらない。

「どうするんだ?」

 小学生5人くらいなら、門を乗り越えるのは簡単だ。
 でも、化け物を敷地内に入れなければ意味はないので、どこかの門は開けなければならない。

「でも、門を開けてる間に追いつかれたら」

 3人とも食べられてしまうかもしれない。

 誰も携帯なんか持っていないので、事前に連絡もできない。

「だから、カメラマンに屋上から見張っててもらって、どの方向から来るか、合図をもらう。
 そうすれば、来る前に門を開けられる」

 山田が尋ねる。

「でも、顔を見たら、そこから飛び降りてしまうんじゃ」

 岡西はそこで頷いて、

「それなら大丈夫」

 カメラを構えて、自信ありげに頷いた。



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