過去ログ - 武内P「女性は誰もがこわ……強いですから」
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◆SbXzuGhlwpak
[sage]
2017/02/18(土) 10:45:40.23 ID:NfQFDkL+0
「……白坂さん」
「なあに?」
情けないことに、私はどう対応すればいいのかまるで見当がついていません。
私に親愛と信頼のみを、多大に向けてくる少女をどのように諭せばいいのでしょうか。
考えがまとまらないまま、今私が思っていることを傷つけないように気をつけながら話し始めます。
「白坂さんが私を慕っていただけることは、たいへん嬉しく思っています」
「相思相愛……だね」
「……確かに私たちの間に信頼関係はあると思います。ですが、それに男女の恋愛感情が含まれているかといえば、違うのでしょう」
「……ふーん」
白坂さんから笑みが消え、目が細まります。
それは少女ではなく、女の顔ではないかと錯覚しそうになるものでした。
「プロデューサーさんは……こう言いたいんだね。私がまだ子どもで、親愛と愛情を取り違えている。成長して視野が広がれば自然とそれがわかって……私の初恋は、思い出に変わるんだって」
「……はい」
私自身まとまっていない考えを、白坂さんがうまく言語化してくれました。
……もしかすると、彼女もまた自分の感情を整理する機会があって、今のように疑ったことがあるのかもしれません。
そこまで考えが及ぶ白坂さんを完全に子ども扱いしていいものかという考えが浮かんだものの、それは今は置いておかなければ。
「ですから私は、貴女とそのような約束は――」
「プロデューサーさんは……私と結婚するのが嫌なの?」
私の言葉を白坂さんの言葉が遮りました。
決して大きくはない声を、一度うつむきかけて――すぐに私に視線を戻しながら。
それは、本気の声でした。
子どもであっても本気であることには変わりません。
アイドルとプロデューサーですから、という立場で納得させるのではなく、必要なのは私の本音でしょう。
「……嫌なわけがありません。ですが白坂さん。結婚できる年齢に制限があるのは、正常な判断を……後悔しない決断をできるようになってから、大切なことができるようにするためでもあるんです」
「じゃあ三年後……私の気持ちが変わってなかったら結婚してくれる?」
安請け合いをするには、白坂さんの眼はあまりに幼さがありませんでした。
三年後もまだこのままではないか、という懸念がよぎります。
「五年後……白坂さんがもし高校を卒業しても気持ちが変わらないのでしたら」
どのみち私に好きな相手はいない。
見つかるあてもない。
埋まる予定の無い欄に、確実にキャンセルされるものを入れていても差し支えはありません。
それで白坂さんが喜んでくれるのならばなおのこと。
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