過去ログ - 武内P「女性は誰もがこわ……強いですから」
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6: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2017/02/11(土) 16:54:24.04 ID:u9Op5e3S0
顔を赤くした城ヶ崎さんに、今度は肩を叩かれてしまいます。
あの時の城ヶ崎さんは顔が青くなったかと思えば次は赤くなるなどして、思い出されて愉快なことではないと今さらながら気づきます。
ですが、これで話が逸れ――


「でも別に今思い悩むことじゃないし……けどアンタ嘘をついている様子じゃない……微妙に内容をずらしてる」


ホッとしたのもつかの間。
顎に手を当て、私の目を見つめながら城ヶ崎さんが考察を進めていく。


「莉嘉……だったらアンタこんなに深刻な顔しないよね。重く受け止めざるをえない高校生以上……凛に似たようなこと訊かれた?」

「……はい」


これも女の勘と呼んでいいものか。
違ったところで私という人間をここまで見抜いているのです。
畏怖の念を覚えて素直に降伏することとしました。


「私が不甲斐ないせいで、問題のある女性となし崩しで交際するのではと貴女や渋谷さんに心配をかけてしまっています」

「そういった理由もあるけど、本当の理由は別にあるんだけどなー」


別の理由とは何か。
気にはなりましたが答えるつもりはないのでしょう。
城ヶ崎さんは顔を横にそらしてしまいました。


「ですが安心してください。もし私が誰かと付き合おうとする前には渋谷さんに一言報告するように約束したので、問題のある女性と交際することはありません」


それは担当ではなくなった後でも、何かと気をかけてくださる城ヶ崎さんに安心してもらおうとした言葉でした。
それなのに、なぜか城ヶ崎さんは魔法で石にでもなったかのように急に動きを止めてしまいます。


「城ヶ崎さん?」

「……ふーん、そうなんだ。そんな大切なプライベートな件を、担当しているアイドルに任せてるんだ。アタシの頃もそれぐらい頼ってくれてよかったんだけどね」


ようやく振り返ってくれたその顔は、心なしか頬が引きつっているように見られます。


「ただ、凛だけに任せるのはちょっと心配かな」

「と、言いますと」

「凛ってさ、口にはしないだろうけどかなりアンタを信頼して慕ってるんだよ。アンタが変な女に騙されないか心配するぐらいにはね」


アタシも、凛ほどじゃないけどねと膝に置いていた手の甲を軽くつねられました。
痛みはまるでなく、控えめに服の裾を指でつままれたかのような感慨が催す。


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