過去ログ - 武内P「女性は誰もがこわ……強いですから」
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◆SbXzuGhlwpak
[sage]
2017/02/11(土) 16:55:45.39 ID:u9Op5e3S0
「だから他の女にアンタを取られそうになったら内心面白くないだろうし、悪気無しに採点が厳しくなってほとんどの相手は却下されるんじゃないかな」
「そのようなことが……」
「よく遊んでくれた近所のお兄さんに彼女ができて面白くない……って感じかな?」
渋谷さんがそこまで慕ってくれているという実感は正直ありません。
しかし私の交際相手に問題が無いか気にされていたことを考えると、有り得ない話ではないのでしょう。
「ま、まあそんなわけだからさ!」
城ヶ崎さんの指が私の手をつねるのを止め、空中でピアノを叩くように踊ったかと思うと、ぎこちなく私の手に重ねました。
「あまり凛一人の判断に委ねるのは危ういと思うから、念のため私にも一言あると嬉しいな★」
「……わかりました。その時には城ヶ崎さんにも相談させていただきます」
それで城ヶ崎さんが安心してくださるのなら。
重ねられた手が強張るのが伝わってくる。
重要な話は終わったはずなのに何があったのか。
よく見ると彼女の視線は泳ぎ、外気にさらされ乾いてしまった唇を潤している。
「ああ、あとさ! 私たちが心配している理由はアンタが押しに弱いから……自分からグイグイ行く肉食系だったらこういった心配しないんだよ。前に聞いた大学の話でも相手にいいようにされたみたいだし」
「申し訳ありません……」
「というわけで、アンタは自分から女の子にアプローチすることに慣れる必要あり★」
片手は私の手と重ねたままで、身を乗り出してもう片方の手を私につきつける。
その顔は笑ってはいましたが、初ライブ直前の時のように緊張であがっているように見えます。
「確かに……前々からそういった経験が必要ではないかとは思っていましたが」
「ま、まあアンタこういうのに慣れてないからね。そんなに親しくない人や、通りがかりの人にナンパするっていうのはハードルが高すぎるよね!?」
「は、はい」
「だからえっと……こ、これから三日以内にアタシをデートに誘うこと!」
「城ヶ崎さんを……デートに、ですか?」
考えもしなかった提案に思わず目を見開く。
言いたかったことを言い終えたからでしょう。
城ヶ崎さんかの表情に余裕がいくぶんか戻り、しかしやや早めの口調で説明してくれます。
「ほら、私とアンタの仲じゃない。他の娘たちと比べてグンと誘いやすくて練習にいいでしょ? それに私もアイドルになってから一度もデートしてなくて、たまにはしたいなって思っててさ。Win-Winの関係ってやつ★」
「それは、そうなのかもしれませんが……」
プロデューサーである私がアイドルをデートに誘うという最大のハードルが無視されています。
しかしそれを告げようとすると何故か、重ねられ、そしていつの間にか絡められていた彼女の手が押しとどめるような錯覚に襲われるのです。
「もちろん練習だからデートの内容が不合格だった場合は再試験ってことで、気合い入れるように!」
「じょ、城ヶ崎さん!?」
城ヶ崎さんはそう言うと勢いよくベンチから立ち上が――――ろうとして、私と指が絡まったままなので後ろに引っ張られ、ベンチに戻ってしまいました。
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