過去ログ - 武内P「女性は誰もがこわ……強いですから」
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◆SbXzuGhlwpak
[sage]
2017/02/11(土) 16:58:26.84 ID:u9Op5e3S0
B楓さんに気づかれました。楓さんはごまかせません
どれだけ考えごとが多く頭を悩ませていても、もはや日常と化している事務処理は滞りなく進めることができました。
閃きが必要となる案件が無かったことに一安心しつつ、明日も今日のようにうまくいくかわからないことに目まいを覚えます。
帰宅の手続きを終え、今の時間ならスーパーの惣菜が売り切れず、なおかつ値引きもされているだろうと廊下を歩いていますと――
「はあ……」
物憂げな表情で高垣さんがため息をついていました。
「高垣さん、どうされましたか?」
「あ……プロデューサーさん。実は悩みがありまして」
「悩み、ですか。私でよければお聞きしますが」
幸い今日は早く仕事が終わりました。
高垣さんの悩むを聞く時間は十分にあります。
「……いいのですか?」
「当然です。私に話すことで悩みが解決されるとまではいかずとも、その糸口となれれば幸いです」
「実は――」
よほど抱えている悩みが重いのか、あるいは人には話しづらいのか。
高垣さんは迷いはしたものの決心されたようで、その桜色の唇をそっと開きました。
「私が以前お世話になった人が悩みを抱えているようなんですけど、私を頼ってくれないんです」
……ポップだけではなく演歌も歌えるその舌は、驚くほど鋭く私の痛い所を貫きました。
「その人が私の悩みを解決できたら幸せなように、私もその人の悩みを解決をできたら幸せなのに……水臭いと思いませんか?」
「そ、そうかもしれませんね……」
自分でも不自然だとわかるほどに勝手に目が泳いでしまいます。
これまでの経験上、この人が本気で怒ってしまったら誰も勝てません。
いえ、勝てないという表現は正しくないのかもしれません。
穏やかな彼女を怒らせてしまったことによる自責の念で、争おうという気概を根こそぎもっていかれるのです。
本気の彼女に立ち向かうには、それこそ人生を賭けるほどの決意が不可欠であり、痛い所を突かれた私にそんなものがあるわけがありません。
とはいえ、高垣さんがどこまで知っているのかわかりませんが、昨日今日のことをそう簡単に話すわけにもいかないのですが……
「むー。プロデューサーさんのお口は、いつも以上に固いみたいですね」
子どものように頬を膨らませるその姿は、彼女の怒りがまだ深刻ではない証左のようであり、かすかな希望を見いだせました。
次の瞬間、両側から希望をもぎ取られましたが。
「それじゃあビールかけしよう! ビールを飲めば悩みなんか半分吹き飛ぶ! キャッツが勝てばもう半分も吹き飛ぶから!」
「居酒屋に連行ね。貴方には黙秘権も弁護士も呼ぶ権利はありません、なんちゃって♪」
「姫川さん!? それに片桐さんまで……」
いつの間に近づいていたのか、二人に両腕を拘束されてしまいます。
あらかじめ申し合わせていたのでしょう。
「申し合わせて、もう幸せ♪ さあプロデューサーさん、貴方のお口が緩くなるまでとことんお酒に付き合ってもらいますからね」
高垣楓
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