過去ログ - ハルヒ「キョンが女の子だったら良かったのに……」キョン「……は?」
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44:名無しNIPPER[sage]
2017/02/27(月) 01:22:59.70 ID:HHOZvDS20
涼宮ハルに引きずられ、連れてこられた場所は、SOS団の部室でもある、文芸部室だった。

ハル「入れ」

突き飛ばされるようにして中に入ると、そこは俺の知る部室となんら変わった様子はない。
様変わりしていないことに、正直ホッとした。

しかし残念なことに、この場に長門の姿はなく、どうやら俺は、1人でこの状況に対処しなければならないようだ。

おずおずと自分の定位置に座り、涼宮ハルの出方を伺う。

ま、まさか、この場で襲われるってことはないよな?

いかん。
女になってから、どうも自意識過剰というか、被害妄想が強すぎて腰が引けてしまう。

腕力が自信に繋がるなんて脳筋みたいな考えは持ち合わせていないが、それでも今の俺は男のハルに対してあまりにも無力であり、どうしても恐怖が先行してしまう。

ドキドキハラハラしながら動向を伺っていると、彼は右手に持っていた包みをドンッ!と俺の前に置き……

ハル「食え」

それを食うように促した。

えっ?
なんだ、この状況。

察するに、この包みの中身は弁当なのだろうが、1つしかない以上、これは彼の分と見て間違いない。

それを俺が食ってしまって良いのだろうか?

ハル「さっさと食え」

腕を組み、口をへの字に曲げてこちらを見下ろす彼の威圧感に、堪らずコクコク頷き、包みを解いて、弁当のふたを開けた。

その中には、豊富なおかずによって栄養バランスがよく取れていると思われる弁当が詰まっており、本当に食ってしまっていいのかと視線を向けると、ハルは黙って頷いた。

ならば、遠慮なく頂こう。

キョン子「いただきます」

ハル「全部食えよ。食って、早く体調を治せ」

なんだよ。
お前、男の方が優しいんじゃないか?

見栄えだけでなく、味ももちろん絶品な弁当に舌鼓を打ちながら、俺はハルの優しさに心から感謝した。


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