47: ◆/BueNLs5lw[saga]
2017/03/12(日) 23:39:42.07 ID:ghPUNg9v0
誰もいない。
先生だって、彼を彼として受け入れることが難しい立場だ。
あの、クラス一女の子らしいカザリと双肩を並べれる容姿だし。
私の母に知られたら、ばっさりと切り捨てようとするだろう。
誰もいない。
私と彼はずっと鬼に追いかけられ続ける。
誰かの色を恨めしく思いながら、縋るしかないんだ。
本当の自分なんて、どこにあるんだろうか。
それをずっと探す苦悩にとりつかれて。
せっかく切り替えて生きていこうとしていたのに。
思い出してしまった。
私は彼の肩に頭を乗せた。
背が小さいから、態勢がきつい。
「いいよ……」
私たちは、いつか鬼の縛りから抜け出せるだろうか。
おわり
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