1:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/08(水) 20:37:08.08 ID:PVrO7amsO
おやすみなさい。
そう言って、それから十数分。
簡単にシャワーを浴びて、トイレへ行き、そうやって十数分を過ごし経て。
そうして今。私はベッドの上、ごろんと横になっている。
上下の下着とワイシャツを――以前残業続きで連日事務所へ泊まり込んでいたプロデューサーさんへ『洗いますから』なんて言って、新品のワイシャツと交換で渡してもらったワイシャツを、それだけを身に纏って、ごろんと。
横になって――肌蹴たワイシャツをきゅっ、とつまんで抱き締めるようにしながら横たわって、そして、見る。
ベッドから少し離れた机の上、そこへ置かれたもの。置かれたそれの、まだ消えない光を。
おやすみなさい。そう言って別れながら、けれど、未だに通じたままのその証を。
見る。見て、そして笑む。
自然と溢れる笑み。ドキドキと高鳴る鼓動。熱く昂って、どうしようもなく濡れていく身体。
それを自覚して、自覚しながら、抑えることなく流される。
この熱へ、高鳴りや昂り、どうにもならない衝動へすべてを委ねて。したいまま、伝えたいまま、贈りたいままに呟きを。
「……好き」
「大好き。……大好きです」
「誰よりも……何よりも……他のどんなすべてよりも」
「プロデューサーさん」
「……愛しています」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/08(水) 20:38:17.94 ID:PVrO7amsO
囁くようにそっと。けれど私の声を受け取るそこまで間違いなく届くよう、はっきりと。
呟く。私の想い。私の、本当の本心を。
3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/08(水) 20:39:11.66 ID:PVrO7amsO
プロデューサーさんとの繋がりが欲しくて。他の皆が持たない特別が欲しくて。お願いします、とプロデューサーさんへ求めて、そうして叶えてもらえたこれ。
仕事を終えた後。プライベートな、お互いそれぞれの家へ居る時にだけ叶う、パソコンを介した通話。
他の皆も叶えられる携帯電話での、ではなくて。特別でもなんでもない仕事の中でのもの、でもなくて。
4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/08(水) 20:39:55.06 ID:PVrO7amsO
今もこうして続いている。
一度の過ちだったはずのこれが、もうすっかり、毎夜のことになっている。
おやすみなさい。その言葉をきっかけに始まるこれが、もう何度も何度も繰り返されている。
5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/08(水) 20:41:51.54 ID:PVrO7amsO
初めの数回は止められた。
マイクのすぐ傍で服を脱ぐ私を、扉を閉めることもせずトイレへ入る私を、普段は決して口にできないような声や言葉を口走る私を、プロデューサーさんはその度止めていた。
慌てた声で。わたわた、と。焦るその様子が見えていないのに分かるような、そんな声で。
6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/08(水) 20:42:28.93 ID:PVrO7amsO
恥ずかしいことを、むしろ率先して。他の人には絶対に知られたくない……でも、プロデューサーさんには知ってもらいたい。そんな、乱れた秘密をむしろ積極的に晒して贈った。
全身に感じる恥ずかしさに焼かれながら、でもそれ以上の激しく深い昂りに燃え上がって。
そうして繰り返した。
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