169:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:47:07.90 ID:ha7ZcpN9o
穂乃果「このボール…ポケモンですか?」
「そう、このチームで研究していた子。化石から蘇らせたのよ。けど、私たちじゃ使いこなしてあげられなくて」
「君、勇敢なトレーナーみたいだからさ。個体値バツグンのこいつなら防火扉もブチ破れる。連れて行ってやってくれないか!」
もちろん断る理由はどこにもない、穂乃果はぎゅっとボールを握りしめる。
手のひらの温かさと想いが中に伝わるように、そんなイメージで。
穂乃果「ちょっと変わった出会い方だけど…よろしくね!」
力強さと愛情を兼ね備えたその姿はどこか眩い。
ポケモンと深く関わるオハラの社員、その多くはかつてトレーナーを目指していた者たちだ。
遠く記憶に思いを馳せて、自然と浮かぶ笑みは憧憬の残滓。
社員たちは頷きあう。この少女に今、できる限りの全てを授けよう!
「君のリザード、技構成は?」
穂乃果「えっと、“はじけるほのお”と“ほのおのキバ”と、“えんまく”と“りゅうのいかり”です」
「それなら、この技マシンを使ってみたらどうだろう!図鑑を貸してくれないか」
穂乃果「これ…うわ、いいの!?」
社員の男性は穂乃果が手渡した図鑑と機械を接続し、技マシンのディスクを読み込ませて図鑑へと手早くデータを落とし込む。
そして図鑑をリザードへと向けることで新しい技の知識を学習させる!
穂乃果にとっては初めて使う技マシン。
もちろん存在は知っていたが、その高価さに使う機会に恵まれなかった。
一連の作業をワクワクと見つめる穂乃果の肩をちょいとつつき、女性社員が一枚の板を手渡した。
「それと、これを」
穂乃果「これ…カードですか?」
「ええ、このフロアにある屋内ビオトープのカードキーよ。もし可能ならそこを目指してみて。ほんの少しだけど、サポートしてあげられるから」
穂乃果「うんっ、わかりました!」
頑張れと口々の応援を背に受け、穂乃果は部屋を飛び出していく。
ルビィたちと穂乃果を隔てる扉へ、振りかぶって投じるボールは新たな仲間。
それは太古の竜!頑強な顎を持つ暴君の幼体!
穂乃果「行けっ!チゴラス!!」
恐竜の大顎が唸り、厚い鉄板へ猛然と喰らいつく!!
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