170:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:47:40.49 ID:ha7ZcpN9o
…
千歌「はあ…はあっ…!ごめんねハーデリア、お疲れさま…」
あんじゅ「うふふ…まずは一匹♪」
乱戦の中に目を付けられ、緩々とあしらわれながら誘導され。
千歌が気付けば戦場はホールから離れ、社屋の奥まった位置、人気のない薄暗い廊下へと到達していた。
スピアーの針に倒れてしまったハーデリアをボールへと収め、じりじりと退がりながら距離を取る。
千歌(この女の人、会場に乗り込んできた時に目立ってたなぁ。たぶんきっと…幹部の人!)
あんじゅ「ほらほら、早く次を出さなきゃ“食べちゃう”わよ?うっふふ…」
千歌(な、なんかこの人やばいよ…!)
早くもなく遅くもなく、あんじゅは淡々と一定の速度で千歌を追いかけてくる。
その顔には艶めいた笑みがべったりと張り付いていて、足運び、指の動き、髪をかきあげる仕草、その全てが千歌を怯えさせることを主眼としている。
かと言って、隙はまるで見出せない。
彼女の斜め上にはビークインの薄羽がわんわんと不吉に鳴いていて、それを中心点として乱れ飛ぶスピアーの数は三体。
千歌(あのスピアーたち、野生だから一匹一匹はそこまで強くない…だけど数が多すぎだよ〜!倒しても倒しても飛んでくる!)
あんじゅ「来ないの?ならこっちから…ビークイン、“こうげきしれい”」
千歌「また来る!お願いっ、エテボース!」
『エテッ!』
千歌「“こうそくいどう”でスピードアップだぁ!」
現れたのは手のように発達した二本の尾を持つ猿、おながポケモンのエテボース。
旅路で捕まえて辛苦を共にしたエイパムを進化させたばかり、現段階での千歌のエースだ。
『キキキ』と千歌の指示を仰ぎ、尾を束ねてバネのように。
床に体を沈め………バネの反動で床から壁へ、天井へ!縦横無尽の高速移動!!
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