302:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 05:11:27.04 ID:ha7ZcpN9o
梨子「幼い頃からずっと一緒にいる親友で、大好きな人なのよね?」
千歌「……大好きだよ。でも、だから一緒にいられない。私のせいで曜ちゃんを危ない目に遭わせちゃったから」
梨子「それは違うよ千歌ちゃん。はっきり自覚できていないなら教えてあげる。
千歌ちゃん、あなたと曜ちゃんは親友だけど…それだけじゃなくてライバルなの」
千歌「……ライバル…?」
梨子「見ていればわかるわ。同い年なのに何歩も先を歩いててなんでもできる曜ちゃんを「すごいな」と思いながら、心の中では対等でいたいと願ってるのよ。
でも本当の実力を知っちゃって勝てそうにないから、一緒にいるのが辛くなったんでしょ?」
まくしたてるように喋る梨子。
その言葉を受け、噛み砕いて理解し、千歌は表情を崩して泣きそうな顔になる。
千歌「それは…でも、私が一緒にいたら、曜ちゃんが危ない目に遭うから…!」
梨子「わかるよ、それも本心だよね。じゃあ、強くなればいい。曜ちゃんと並べるぐらいに」
千歌「曜ちゃんと、並ぶ?」
それは持ち合わせていなかった、否、無意識のうちに心の奥へ遠ざけていた概念だ。
はっきりと提示され、逡巡。しかし千歌は弱々しく首を左右する。
千歌「でも、曜ちゃんはすごくて、私なんて普通だし…」
梨子「普通、その言葉で自分の限界を決めちゃ駄目。並ぶ…ううん、訂正。越えるぐらいに。
今度はあなたが、曜ちゃんを守れるように強くなればいい」
千歌「私が、曜ちゃんを、守る…」
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