510:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:35:31.07 ID:ha7ZcpN9o
仮面は剥いだ。が、隙を作ったリスクもまた大きかった。
ことりは素顔に表情を歪めつつ、希の手首を握っている。そして身を捻り、手首をくるりと回す勢いで返し投げる!
希「ぐっは!?」
それは合気道でいう四方投げに近い挙動、昔に海未から習った護身術、園田流の投げ技だ。
“ことりは可愛いですから、何かあってからでは遅いのです!”
ことり(って、たまぁに真顔で照れることを言うんだもん…)
そんな郷愁はほんの一瞬。
目の前では希が地面に叩きつけられていて、ことりは懐に収めていた注射器を再び手に取る。
組み敷き、注射針を振り上げ…!!
ことり「針がない…?」
違う、針先が明後日の方向を向いているのだ。
希「捻じ曲げたんよ、テレキネキスで。この至近で、うぐっ…!それくらいの、ほそさなら…イメージもしやすいから…」
ことり「本当に、超能力者なんだ…」
希「せやねぇ…、たったこれだけで、あたまがいまにもわれそうやけどね…!!だああっ!!!」
ことり「っ!?」
ことりの体がふわりと浮き、巴投げのような形で強引に投げ飛ばされた。
希は表情を歪ませながら立ち上がる。
グワングワンと内側から膨れるように痛む頭、サイキックは脳の負荷が大きい。
今、ことりを投げ飛ばすのにもテレキネキスを利用した。
絵里やにことは違い、格闘戦に関しては特段訓練を積んだこともない素人だ。振り払うためには仕方がなかった。
希(……けど、っ、これ以上は乱用したくないかなあ…!
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