610:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:59:13.81 ID:ha7ZcpN9o
ツバサは既にそれへの興味を失していて、残る一人、怯えて動けずにいる新人へと目を向ける。
そして彼へ、ミュウツーの掌が向けられる。
(殺される…!)
ツバサ「それ、もらうわよ」
目を瞑った瞬間、青年は自分の体に見えない力がかかったのを感じ…!
するり。
ミュウツーの念力に、シャツの上から羽織った制服の上着を剥ぎ取られている。
ツバサ「胸の形とか出てて恥ずかしいのよね、拘束服って」
「は、え…」
いたずら盛りの少年のような笑みを浮かべ、少しのはにかみを交えて舌先を覗かせる。
呆気に取られた新人を後に残して上着を羽織る。袖は通さずの肩掛けで、ツバサは視線を天井へ。
ツバサ「ミュウツー、“サイコブレイク”」
それは念波を実体化させ、大規模な物理破壊を引き起こす専用技。
ツバサとミュウツーは地底、奈落の底から上へ、上へとフロアを穿っていく。
駆け寄る刑務官、ポケモン、放たれる銃弾に雷火、毒に岩刃、悪タイプの波動。
だが、そのいずれもがツバサたちを害し得ない。
銃弾は宙に留め、弾き返し、攻撃を霧散させて念動波で跳ね除ける。
エスパータイプに耐性のある悪タイプのポケモンが現れれば当意即妙、壁床を瓦礫へと変えて叩きつけて一掃。
ツバサ「上へ」
そして抜ける隔離区画。
その中央は巨大な吹き抜けになっていて、地上へと続く縦穴だ。
ツバサはミュウツーを伴って穴の中央、直立のままに上へと浮遊していく。
立体構造、轟々とサイレンが反響している。視界には複数の刑務官たち。しかしやはり、その誰の指もツバサの進軍へは届かない。
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