過去ログ - 穂乃果「行くよ!リザードン!」
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600:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:53:10.16 ID:ha7ZcpN9o
無理をしているわけでも、強がっているわけでもない。
ごく自然に世界をそう捉えている。綺羅ツバサが這い上がって来た泥土の影がそこには見える。

しかし、新人は押さない。

以下略



601:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:53:40.59 ID:ha7ZcpN9o
「はあ…?」


ベテランはその手を止める。
口を挟む気か?図に乗るな。
以下略



602:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:54:08.28 ID:ha7ZcpN9o
ツバサがもう一度首を竦め、それでアンケートは終わり。
何が起こるわけでもない。とんだ茶番だ。

ただ、少しベテランの興が削がれた。
新人を殴りつけるのをやめ、男はタバコを吸うために部屋の片隅の灰皿へと向かう。
以下略



603:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:54:52.22 ID:ha7ZcpN9o
体色は白に紫、滑らかな体表。
研ぎ澄まされた殺意、迸る鋭気。

すらりとした全身には一切の無駄がなく、一見して太くはない手足も他の種とは比較にもならないほどに良質な筋繊維の束。

以下略



604:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:55:36.25 ID:ha7ZcpN9o
突如現れた巨大なエネルギー反応に応じ、室内に配された自動銃が火を噴く。
だが、ミュウツークローンの超反応はそれを一発たりと通さない。

自身とツバサの周囲に不可視のバリアフィールドを瞬時に形成。銃弾の全ては幾何学的な発光に弾かれて飛散、潰れた弾丸の残滓がキャララと床を撫でる。

以下略



605:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:56:03.15 ID:ha7ZcpN9o
「あ、おあ…」


憤怒に駆られていたベテラン刑務官は突然の出来事に、まるで脳の理解がおいついていない。
タール19mg、ニコチン1.4mg。手にしたキツめのタバコを灰皿へと押し付け、先端をグリグリと揉み消す。
以下略



606:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:56:30.27 ID:ha7ZcpN9o
部屋の四隅には穴が開き、猛烈な勢いで催眠ガスが噴出され始めている。
だが動じず、ミュウツークローンは絶命した男の体を念波で押し潰してミンチ状へと変え、ガスの噴射口へと押し込めて塞いでしまう。


ツバサ「好。」
以下略



607:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:57:49.86 ID:ha7ZcpN9o
ポケモンはタイプを問わず、人の側で過ごすことで徐々に心を通わせていく生き物だ。
ボールに収めたまま連れ歩くだけでも、時間をかければトレーナーの人となりを知って馴染んでいく。

なら、体内ならもっと馴染むはず。

以下略



608:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:58:18.73 ID:ha7ZcpN9o
ツバサとミュウツークローンは一人を殺め、そして牢獄の王、所長の前へとその歩を進めている。
けたたましく鳴り響く警鐘、しかし誰かが来るにはまだ時が浅すぎる。

一滴の血飛沫すら残さず丸められた刑務官、四隅の穴へと押し込まれた肉塊に視線を滑らせ、所長は声を震わせる。

以下略



609:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 08:58:47.84 ID:ha7ZcpN9o
所長は腰へ、ボールではなく銃へと手を伸ばしている。
自身のポケモンでミュウツーに勝つことは不可能、ならばツバサを殺める方が確実!

が、無駄。
すかさず放たれた蹴りは男の手首をへし折っていて、そしてツバサは所長の首に手を伸ばす。
以下略



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