632:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:10:48.38 ID:ha7ZcpN9o
鞠莉はギャロップの背にあって、たてがみの炎に身を焼かれていない。
よく懐いている。ポケモンとの間に信頼を築けている証だ。
ただ、善子母の見立てでは鞠莉の腕前はバッジ6〜7個級。
優秀だ。足しにはなる。だが、戦況を大きく打破する戦力には成り得ない。
633:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:11:15.13 ID:ha7ZcpN9o
鞠莉「この前は私の就任パーティーをあなたたちのCMに使われたでしょう?だからね、今日は私の番」
鞠莉が手を挙げると同時、上空へと大量のヘリが飛来する。ピンク色のセレブリティな?
いや違う、灰色で無骨で、機能性と戦闘力に溢れた軍用ヘリが数十機!
634:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:11:41.90 ID:ha7ZcpN9o
鞠莉「目には目を、歯には歯を?ノンノン。拳には銃を、クリムガンにはボーマンダを。暴徒には軍隊を!」
くるりと踊るように言い放ち、無線機を口元へ。
635:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:12:15.96 ID:ha7ZcpN9o
…
善子「なっ、なによ、これぇ…!」
636:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:14:00.24 ID:ha7ZcpN9o
そんな不穏を断ち切るように、梨子は両手で自分の頬をピシャリと叩いた。
気休めかもしれないが、理性にしっかりと筋を通せたような気もする。
花丸「梨子さん…?」
637:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:14:27.40 ID:ha7ZcpN9o
梨子「二人とも…私、行かなきゃいけない」
善子「り、リリー…」
花丸「……そうだよね、梨子さんは四天王だもん」
638:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:14:53.09 ID:ha7ZcpN9o
梨子「曜ちゃんにきっと何かが起きてる…私は探してみるね。ここも今はシャッターが降りているけど、どうなるかわからない。二人で考えて、二人で動いてね」
告げ、梨子はジムを後にする。
通りすがりの暴徒やアライザーを苦もなく一蹴し、梨子は周囲の建物を手早く見渡す。
639:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:15:25.85 ID:ha7ZcpN9o
梨子「……やっぱりいた。曜ちゃん」
曜「………梨子、っ、ちゃん」
640:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:15:59.11 ID:ha7ZcpN9o
梨子「……違うよね、曜ちゃん」
曜「う、ううっ……!りこ、ちゃん…そこを、どいて…!」
梨子「曜ちゃんは本当に…本当に、優しい子。千歌ちゃんはもちろん、私にも迷惑をかけたくないと思ってる」
641:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:16:25.71 ID:ha7ZcpN9o
曜が考えるのは、(誰にも迷惑をかけないようにしなくちゃ)と。
(善子ちゃん、花丸ちゃん、梨子ちゃん…もちろん千歌ちゃんにも、絶対に迷惑はかけたくない)と。
突き上げる衝動を意思で抑え込めるうちに、朦朧とする意識で目指すのは付近の天頂。
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