652:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:23:46.77 ID:ha7ZcpN9o
小規模なビルほどに膨れ上がった膨大な水塊。
その上から、果南とカイオーガは暴徒たちを睥睨している。
いつの間にか、オハラフォースたちの姿はない。
息のある怪我人だけを手早く回収し、数ブロック離れた場所まで急速に撤退している。
653:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:24:14.11 ID:ha7ZcpN9o
車両も標識も街路樹も、全てが押し流されて更地になった道のど真ん中、果南はポケモンたちを優しく抱きしめてひとまず労う。
三体をボールへと収め、カイオーガを引っ込めた瞬間、未だ渦巻いていた膨大な水流は見る間に引いていく。
果南とカイオーガの水のコントロールは豪胆にして精密。
掛け値なしの戦闘不能へと追い込みつつも、一応は悪党たちを殺さないようには気を使ったつもりだ。
654:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:24:44.14 ID:ha7ZcpN9o
…
ロクノシティは立地が悪い。
四方を山々に囲まれた盆地で、夏は暑く冬は寒く、決して恵まれた土地ではない。
655:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:25:20.12 ID:ha7ZcpN9o
では仮に、その門が壊されてしまえばどうなるか。
ハチノ方面から市内へと入るために険しい山道を越える必要が生まれ、二、三時間ほどの時間のロスが生まれる。
つまり、暴動を鎮圧するために送られる自衛隊の陸路での到着を阻害することができるのだ。
656:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:25:47.22 ID:ha7ZcpN9o
倒しても倒しても湧いてくる敵へ、真姫は傍らのシャンデラへと何度目かわからない指示を下す。
真姫「“オーバーヒート”っ!!」
657:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:26:46.99 ID:ha7ZcpN9o
それでも真姫は決して退かない。
連絡の取れないにこや、洗脳されてしまったらしい絵里と希。
電話自体が繋がらないのだから他の四天王たちにも連絡を取れず、誰にも頼れない状況で毅然とゲートを守り立つ。
658:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:27:16.36 ID:ha7ZcpN9o
だけど。
一つ年上、穂乃果たちの顔を思い浮かべれば、頑張らなくちゃと自分を鼓舞することができるのだ。
いつだって、どんな時だって。そうやって頑張ってきたから今の自分がある。
659:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:27:48.95 ID:ha7ZcpN9o
『きょわわわ…』
真姫「ありがとう、ポリゴン2。シャンデラ!ジャローダ!全力でオーバーヒート、リーフストームっっ!!!」
660:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:28:18.25 ID:ha7ZcpN9o
「やった…助かった!」
「四天王だ!東條希が来てくれたぞ!」
何も知らない警官たちは、悪漢たちが一蹴されたことに歓喜の声を上げている。
661:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:28:45.63 ID:ha7ZcpN9o
希「く、ひあ…は…!真姫ちぁん。ちょっとイイことして、ウチと遊ぼか?」
真姫「希……」
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