859:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 20:27:37.39 ID:ha7ZcpN9o
ふらつきながら、それでも瞳には力強さを残したままにダイヤが現れる。
左腕の全体が氷に覆われていて、他にも細かな傷に満身創痍。
だがその表情は、一局の勝利を鞠莉へと雄弁に知らせている。
傍らにはエンペルトとディアンシー。
ボスゴドラとラランテスを倒されながらもフリージオを倒してのけ、しぶとく舞い戻って来たのだ。
これで絵里の手持ちは残り二体。
ダイヤと鞠莉、二人のチャレンジャーを認めざるを得ない。
絵里「……素晴らしいわね」
鞠莉は決して守られるだけの令嬢ではない。
難事に際し、自ら身を呈して血路を切り開く勇敢を秘めたトレーナーだ。
ダイヤには元々目を掛けている。
ただ思っていたよりも、その資質は上なのかもしれない。いつか頂へとその指先を掛ける可能性さえ。
ふう、と肩で息を。
前日のミカボシ山から戦い通し、絵里の体にもそれなりの疲れはある。
だが、全力で退ける必要があるらしい。
絵里「メガシンカ」
鞠莉「……!!」
ダイヤ「来ますわよ…」
現れたユキノオーは、即時にその身をメガシンカの光に包まれる。
さながらツンドラに生える大樹のような、豪氷に覆われた体は凄絶な威容を示している。
吹き荒ぶ突風は零下30℃。
技ではなく、ただそこに在るだけで世界の全てを厳冷へと塗り替える大魔。
メガユキノオー。女王の切り札が、二人の前に立ちはだかる。
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