931:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:19:21.86 ID:ha7ZcpN9o
千歌のベロベルトに倒されたマニューラは姉妹のうち聖良の手持ち。
ベロベルトとの距離を測っていた残る一体を、理亞は一旦傍らへと呼び戻している。
両陣、間合いが再び開いている。
戦闘の脇に流れる川は、海へと流れ込む大河の下流だ。
河口と海はもう目視できる距離で、風は潮の香りを微かに孕んでいる。
どこか遠くからは、船の汽笛が残響。
その間延びした音は、張り詰めた緊張を微かに弛緩させている。
競技、種目、真剣の度合いを問わず、スポーツだろうと殺し合いだろうとあらゆる戦いには流れがある。
居合わせた全員の呼吸が切れるタイミング、流れが切れる瞬間が存在している。
聖良たちには1秒も貴重、だが動かない、動けない。
それは例えるなら戦いのエアポケット。再動までには少しの余白と、きっかけが必要だ。
978Res/1221.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。