過去ログ - 千歌「――私はある日、恋をした。」
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48: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/04/09(日) 13:41:27.95 ID:kLIl0PWso
きゅっと唇を噛み締めたら、涙が零れた。
泣くなんてずるい――そう思ってても、悔しさと自分の幼さと……情けなさに涙が溢れてきた。
千歌「……私が……っ……ダイヤさんのそばにいたいって……わがまま言うから……っ……だからダイヤさん……無理してたんでしょ……っ……?」
ダイヤ「……違いますわ」
千歌「違わないよっ!!」
私は叫んでいた。自分が許せなかった。
ダイヤさんを手伝うなんて調子のいいこと言って、ホントはダイヤさんに会う口実を無理やり作っていただけだ
千歌「簡単な仕分け程度で……手伝った気になって……っ……ちょっと考えれば……仕事がそんな簡単に減るはずないってわかるのに……っ……」
浮かれてた。……本当にちょっと考えればわかることだった。
千歌「私がお昼に来ちゃうから……っ……朝一人で頑張って……相手してくれてたんだよね……っ……ごめ……っ……ごめんなさい……っ……私……ダイヤさんのためになんて言っておきながら……ダイヤさんの負担になって……っ……」
泣きたいのはダイヤさんの方だよね。
なのに、言葉が……涙が……感情が……溢れて止まらない……
千歌「ごめんなさい……っ……わたし――」
そのとき……ふわりと――優しく抱きしめられた。
ダイヤ「……ごめんなさい……そんな風に思わせてたなんて……」
千歌「ダイヤ……さん……っ……」
ダイヤ「……違うの……本当にそうじゃなくて……」
ダイヤさんは私を胸に抱いて髪を優しく撫でながら、言葉を続ける
ダイヤ「……最初はどうすればいいかわからなかったけど……気付いたら……千歌さんが来てくれるお昼休みが楽しみになっていたんですのよ……?」
千歌「……本当……?」
ダイヤ「本当ですわ……少しでも長く、千歌さんとの時間を大切にしたくて……それで一人で勝手に無理をしただけ……」
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