過去ログ - 佐久間まゆ「たった一つの光、願い込めて」
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6:名無しNIPPER
2017/04/09(日) 16:15:07.59 ID:ltgFqpYMo
 プロデューサーさんは、にっこりと笑う。

 泣きだしそうに見える、彼特有の笑みで。

「じゃあ、今から行こう。夜は冷えるから仮眠室の毛布を持っていこうか。先に鍵を開けて待っていてくれ」

「うふ。どこへ連れて行ってくれるんですか?」

「内緒。でも、きっと気に入る場所だと思う」

 くつくつと喉を鳴らして、私は馬鹿な女を演じる。

 この恋心は、知られてはいけない。

「じゃあ、まゆはお先に車の中で待ってます。プロデューサーさんの、車の中で」

 口角を吊り上げて、私は笑う。

 プロデューサーさんはまた、泣きそうな笑顔で私の笑みに応えた。



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